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第42回「サントリー学芸賞」を受賞

大阪大学大学院 文学研究科 中嶋 泉 准教授 が第42回「サントリー学芸賞」を受賞しました。

サントリー文化財団は、サントリーの創業80周年を記念して1979年2月に大阪で設立されました。以来、社会と文化をめぐる国際的、学際的な探求の深化をめざして、広い分野に亘って有能な人材を発掘援助し、独創的で冒険的な研究を助成し、あわせて世界と日本との文化的な交流の飛躍的な発展に寄与することを目的として、活動しています。

サントリー学芸賞は、著作物を通じて、広く社会と文化を考える独創的で優れた研究、評論活動を行った個人に贈られる賞です。「政治・経済」「芸術・文学」「社会・風俗」「思想・歴史」の4部門に分かれ、毎年、前年1月以降に出版された著作物を対象に選考されます。

今年度は、12月15日(火)に東京で授賞式が開催され、中嶋 泉 准教授を含む8名に、正賞の楯と副賞300万円が贈呈されました。財団によると、「今回の受賞者は、8名のうち、5名が女性。女性が過半数を占めるのはサントリー学芸賞が始まって以来、初めて。」とのことです。

サントリー文化財団 : https://www.suntory.co.jp/sfnd/prize_ssah/index.html

中嶋 泉 准教授 (大阪大学大学院 文学研究科)
ごく簡単に述べれば、美術におけるフェミニズムの運動は1970年代に始まり、最初(そしていまも)歴史からとりこぼされてきた多くの女性美術家の掘り起こしを行ってきました。そして続く数十年は、再発見された芸術家、作品、資料とともに、美術を再解釈し、美術史を編み直す作業が続いています。拙著の研究は、ある側面で、こうしたフェミニズム美術のあゆみを、第二次世界大戦後における日本の美術界に対して試みるものであったと考えています。
手探りだった研究生活のなかで、本書の執筆によってフェミニズム的想像力を美術の世界に問うという目標が徐々にかたちになりました。女性美術家の作品、抱いていた考えが明らかになると、彼女たちの仕事が既存の歴史記述に収まらないものであることがわかってきます。彼女たちの仕事の意味をただしく受け取り、新しい歴史を描くことは、これまでにない想像力を駆使して物語を作り上げていくことだと言えます。この研究が受賞することができたのは、間違いなく、ここ数年新たな展開をみせている女性学、ジェンダー研究、そしてフェミニズム運動への関心の高まりがあり、こうした新しい物語を受け入れる空気があったからだと理解しています。この受賞を励みに、今後もますますこの領域に貢献する研究を続けて行きたいと、気持ちを新たにしています。
受賞部門 芸術・文学部門
受賞対象作品 『アンチ・アクション ―― 日本戦後絵画と女性画家』    (ブリュッケ)
作品概要 本書は、日本の第二次世界大戦後、1950年代から60年代の美術史をジェンダーの視点から読み直し、この時代の女性美術家と作品の再解釈を行うものである。戦後、短い期間ではあるが、多くの女性が前衛芸術家として活躍していた。だがその後まもなく彼女たちは、男性中心主義的な批評言説のもとで周縁化され、また歴史のなかの例外として扱われるようになった。
本書のタイトルにある「アンチ・アクション」とは、福島秀子、草間彌生、田中敦子という3人の戦後世代の女性美術家に共有される絵画思想を叙述し、この時代の美術の再解釈の糸口を見つけるための言葉である。彼女たちは、当時流行していた男性的な「アクション・ペインティング」に対抗するかたちで、それぞれ別のやり方で独自の絵画表現を見出して行った。本書は、そうした彼女たちの絵画芸術を、美術史を書き換え、戦後美術の見方を変え、理解を複合的なものにする力として読み直している。

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